辻町の旧廿日正月「じゅり馬まつり」昭和時代の衣装たち

☆ 令和6年「じゅり馬まつりパレード実行委員会」のイチ活動の記録 ☆と き:令和6年2月2日(金)11時~13時  天候:晴れ(暑いくらい)ところ:沖縄県那覇市辻二丁目 辻自治会事務所目 的:辻自治会が保管している旧廿日正月(じゅり馬まつり)の衣装確認参加者:4名 ・辻自治会(1名) 婦人部長(伊良波 富士子さん) ・じゅり馬まつりパレード実行委員会(3名)    実行委員長(砂川 英昭さん)、会計(上原 由美子さん)、事務局長(安積 美加) 36年振りに地域パレードが復活 & 「じゅり馬スネー」は一般女性公募型に! 令和6年3月17日(日)開催予定の「じゅり馬まつり」。昭和63年から実に36年振りに「じゅり馬まつり」の「地域パレード」が復活します。 36年振りの地域パレード「じゅり馬スネー(行列)」は、なんと一般公募!!初めての試みです。 「琉球國時代から長い歴史を有する花街・辻の伝統文化を一般の方に体験していただいてみては?!」という発想から始まりました。 じゅり馬スネーの衣装確認 さて、肝心のじゅり馬スネーの衣装をどうする!?! 「辻自治会が保管している衣装があるはず。一度確認してみましょう!」 じゅり馬スネーに必要なモノを辻自治会が何をどれだけ保管されているのか、の確認を急遽さていただくことになりました。 押し入れには昭和時代まで「辻旧廿日正月じゅり馬まつり」に使われていた衣装がたくさん眠っていました。上写真の押し入れは、いくつか衣装ケースを出した状態です。なので、実際はまだまだたくさんあります。すごいさー! 立ち会っていただいた辻自治会婦人部長・富士子さん。(確か御年87歳くらいだったはず)昨年11月の辻自治会「秋祭り」で幕開けの「かぎやで風」を踊られました。着物の似合うカッコイイ婦人部長さんです。そのむかし、昭和時代はもちろん「じゅり馬」も踊っていらしたそうです。 昭和からの「じゅり馬」衣装が大量に保管 じゅり馬の衣装、たくさん、たくさんありました!! 想像以上の数! 数! 数!衣装の数から、当時のまつりの規模が想像できます。ほとんどの衣装が良い状態。大切に保管されてきたことがよくわかります。 「じゅり馬まつり」の保存と継承のために。昭和から令和へ繋がるひとの想い 当時の世相を考えると、「じゅり馬まつり」の開催は非常に大変だったようです。 「これだけやったんですね。本当によくやりましたね」 「ありがとう。そんなふうに言ってもらえて嬉しい・・・」 感動のあまり婦人部長に駆け寄りました。 「辻の方たちがこれだけがんばったんだすね。富士子さん、辻のみなさんがここまで繋げてくれたんですね」 気付けば、ふたりして涙を浮かべながら抱き合っていました。 「まつりは一人ひとりの力が必要です。自分はもう年も年だから、外からできることを応援しますよ」と富士子さん。 昭和時代の想いが詰まった辻自治会の大切な衣装道具を、令和6年じゅり馬まつりパレード実行委員会がお借りします。 昭和から令和へ。時代が移り変わっても、地域の伝統行事、歴史ある伝統文化を守っていきたい。次の世代に繋げたい。強い想いは昭和も令和も同じなんですね。 マジックで「辻廿日」と記された襦袢。 「昭和五十四年二月一七日 辻町じゅり馬実行委員会」と書かれたハチマキ(八巻)も見つかりました。 それぞれお仕事を抜け出してきての確認作業。時間は限られています。すべてを確認するには時間も人手も足りません。 「今日はじゅり馬の衣装だけ確認しましょう!」と自らジーファー(かんざし)の数を数え始める実行委員長。 衣装もジーファーも何もかもが想像以上の数量です。 「とりあえず40まで数えて、今日はそれ以上は数えないでいいでしょう」となりました。 琉装の象徴のひとつ、ウチナーカラジに欠かせない「イリガン」 ジーファーがこれだけたくさんあるのに、ぽっこりはないのかなーと思っていたら・・・ なんと! イリガンが山ほど出てきました!!!(下の写真の新聞紙に巻かれているものです) 前出で「ぽっこり」と書きましたが、「インスタント・カンプー」と言った方がピンと来るでしょうか。ウチナーカラジを結い上げた完成形のウィッグで、髪(地毛)を束ねたらトップにちょこんと乗せてジーファーとピンで留めればOK! という、とても便利な代物です。 「イリガン」は、長い髪を束ねたエクステ(付け毛)です。地毛といっしょに結い上げていきますので、手間と時間+からじ結いのテクニックが必要。ですが、イリガンを使った場合は、(扮する役の)身分や地域、年齢層などを表現することができる上、その方に似合うよう自在に仕上げることが出来るので、よりいっそう美しい。という大きなメリットがあります。 手軽にできる「ぽっこり」と、手間暇・技術が必要で … 続きを読む 辻町の旧廿日正月「じゅり馬まつり」昭和時代の衣装たち